芥川龍之介とミンミンゼミ
お盆です。
何故か今頃になって、ポットのままほったらかしにしていたウンナンイワギリソウが咲きました。
手前に見えるのはイワチドリのポット(8/2)
7月の終わり頃からこっち、近所で地植えされているヤマブキが、
これでもかと狂い咲いています。
我が家では、今年の4月にもう収穫済みのカジイチゴが開花しました。
季節がめちゃになってるようで、思い出すのは芥川の日記です。
いかに引用します。
大正十二年九月一日の大震に際して
芥川龍之介/大震雑記より
「大正十二年八月、僕は一游亭と鎌倉へ行き、平野屋別荘の客となった。
僕等の座敷の軒先はずっと藤棚になっている。
その又藤棚の葉の間にはちらほら紫の花が見えた。八月の藤の花は年代記ものである。
そればかりではない。後架(手洗)の窓から裏庭を見ると、八重の山吹も花をつけている。
(中略)その上又珍しいことは小町園の庭の池に菖蒲も蓮と咲き競っている。
(中略)藤、山吹、菖蒲と数えてくると、どうもこれは唯事ではない。
“自然”に発狂の気味のあるのは疑いがたい事実である。
僕は爾来(じらい)人の顔さえ見れば『天変地異が起こりそうだ』といった。
しかし誰も真に受けない。久米正雄の如きはにやにやしながら
(中略)大いに僕を嘲弄したものである。
僕等の東京に帰ったのは八月二十五日である。大地震はそれから八日目に起こった。」
ジュセリーノも予言してた気もするし、今年の9月はヤバいかもしれないです。
さて、今年はお気に入りの熱帯スイレンの冬越しに失敗したらしく、
温帯スイレンしか咲いてくれなかったのですが、それでもやっぱり嬉しいものですね。
温帯姫スイレン‘スノープリンセス’ (7/16)
そして水鉢では他にも、ミムルス‘リンゲンス’(7/30)
夏の花、フシグロセンノウ(7/30)
木漏れ日に、ルリマツリモドキ(7/30)
種まき遅くとも(たしか7月)咲いた、ゴーヤ (8/11)
さらに3メートル以上の草丈になってる、ガウラ(7/30)
この辺が夏の花々でございます。
そういえば、この夏のもう一つの出来事。
引っ越しとクーラー無しで汗だくで帰宅した私を待っていたものは……、
何と、室内でセミが羽化してる!!
家人と子供達が、夜の公園で木に上ってた幼虫を捕らえて、
カーテンに上らせてみた、との事でした。
連続写真。
最終形態。
翌朝、立派なミンミンゼミとして、
私の眠りを見事に打ち破ってくれました……。
SCAT