2007/7/2 Monday

運の悪さじゃ負けないヨ……

Filed under: 映画・DVD — N2 @ 1:49:23

おもちゃダイエットで瀕死のN2デス…… 

世界一運の悪い奴が帰ってきた!
なんと12年ぶりの新作となった『ダイ・ハード4.0』
さっそく観てきました。
まぁ、イロイロ言いたいこともありますが、とりあえずコレだけはまず言っておこう…

コレハ、ダイ・ハードジャナイ……

やっぱり期待しすぎたのかなぁ…
奇跡のように完璧な「1」、やりすぎ感はあるものの良質な続編となった「2」、正直なかったコトにしたい「3」ときて、10年以上経っての続編なんで今やる意味のある内容・出来を期待したんだけど……
いや、昨今のアクション映画のなかでは良く出来た作品だと思うんですよ。
そーゆー意味では今作る意味はあったのかもしれない。
息もつかせぬノンストップアクション!ヘリコプターや戦闘機まで相手にする不死身のヒーロー!
……いやいや、俺らの知ってる「ジョン・マクレーン」はターミネーターでもランボーでもありませんから……
ちょっとタフだけどただの一刑事でしかない「ジョン・マクレーン」が、なりゆきで事件に巻き込まれ、ぶつぶつぼやきながらも知恵と根性で必死に事件を解決していく。
そんなマクレーンの姿と、流れの中で見せる「シナリオの妙」が「ダイ・ハード」シリーズの肝だと思うのだが、今作にはそのどちらも希薄なんですよ。
ちりばめられた伏線を徐々に回収していき、最後全てが綺麗にまとまる。
これがないと、ただのアクション映画となんらかわらないワケ。これこそが「ダイ・ハード」に求められる唯一絶対の肝なワケ。
残念ながら、今作にはまったくその部分がないんだよね……
キャラもマクレーンと名乗ってるだけの別のキャラになっちゃってるし…
どんな状況でも冷静沈着、敵を殺しても気にもせずクールなマクレーン……違うよ、こんなのマクレーンじゃないよ……
もっと必死さがほしいのよ!
普通の刑事が理不尽な状況に巻き込まれて、その状況からいかに必死に生還するか!
軽く冗談をいいながら、知恵と根性をフル動因して死に物狂いで状況を打破する!
それが「ジョン・マクレーン」なんじゃないの?
10年も経つと、演じた本人もどんなキャラだったか忘れちゃうのかねぇ……
今回は悪役が迫力不足ってのも足を引っ張ってるね。
今までと違って、サイバーテロという表に出る必要のない敵設定のためか、全然印象に残らないのよ。
直接襲ってくる戦闘専門の連中は面白い動きをしてくれるんだけど、キャラの掘り下げがないからやっぱり印象に残らない。
それまでのアクション映画の流れを変えた「1」と違い、今流行りのアクション映画をダイ・ハードのタイトルで撮ってみましたってカンジかな?

最初にも言いましたが、ただのアクション映画として観るなら良作でしょう。
二時間たっぷり楽しめると思います。
でも、映画館でたら即忘れられちゃう…数多く作られるハリウッドアクション映画の中のただの一本でしかない。
5年10年先にも記憶に残る作品かというと、残念ながらそれほどの出来ではありませんでした。
アクション映画の中でも「ダイ・ハード」は特別なシリーズのハズなんだけど、なんでこのシナリオでGOしちゃったんだろ…?
舞台も、「1」ビル→「2」飛行場→「3」ニューヨーク市→「4」アメリカ全土とどんどん広げちゃってるんだけど、やっぱやりすぎだよねぇ?
「3」の時に予定通り船を舞台に出来てたら、流れも変わってたのかもしれない……いろんな意味で「3」は罪深いなぁ…
ある程度限定された空間の中での話しにしないと、キャラ的にもシナリオ的にも作りづらいシリーズだよね。
「バンバン撃ち合ってドッカンドッカン爆発させればいいんじゃん?」的なハリウッドの悪い流れにモロに乗っちゃって、肝心のシナリオ部分がどんどんおざなりになってるのがとにかく悲しい…
『ダイ・ハード4.0』はアクション映画としては良作でしたが、『ダイ・ハード4.0』としては失敗だったと思いました。

シリーズの出来としてはこんなカンジ?
「ダイ・ハード」>>>「ダイ・ハード2」>>>>>>>>>>>>「ダイ・ハード4.0」>>>「ダイ・ハード3」
最近観た映画の中ではこんなカンジ?
「スパイダーマン3」≧「300(スリーハンドレッド)」>「ロッキー・ザ・ファイナル」>>>>>>>>>「ダイ・ハード4.0」>>>>>>>>「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド」
「ダイ・ハード」最新作として観ちゃうと、どうしてもいい評価にはできないなぁ……
次は「トランスフォーマー」まで観たい映画はないし、次回はまたオモチャ日記かな?

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