2007/7/26 Thursday

納豆をキャビアとか

Filed under: 思い出 — doku-kinoppy @ 15:17:26

茸です。

子供の頃、家の車はポルシェでした。
車に興味がなかったので、それがだからどうしたというでもなく、ただ事実として「うちの車はポルシェという種類」としか思っていませんでしたが、小学校に上がってクラスの男子たちが車について話題にするようになってから、あ〜、もしかしてちょっと、うちの車はいい車なのかも知れないな〜と思うようになりました。
そんなある日、学校の休み時間に一人の男の子に聞かれました。
「キノコちゃんちの車はなに?」
「ポルシェ」
「えっ!」
突如として、その男の子の瞳がキラキラと輝き出しました。
「見に行っていい?見に行っていい?」
「いいよ〜」
たかが車にそんなに興奮して、全然理解できないな〜と思いながらも、反面嬉しくもありました。そんなに見たいものなんだ。憧れの車なんだ。それがうちの車なんだ…。

放課後、彼を連れて家に帰り、駐車場に案内しました。
「ほら、これがうちのポルシェだよ」
た〜んと見なされ。た〜んとな。心ゆくまで堪能するがよいぞえ〜。
心の中でそう思いながら彼を見ると、ボーゼンとその場に立ちつくし、言葉もない様子。
はっは。そんなにか。そんなにうっとりしちゃうほど、うちのポルシェ〜は凄いのかのう〜。
わっかんないけど〜。
「…………。キノコちゃん…………。これ、ポルシェじゃないよ………」
「はあ?」
「ファミリアだよ…………」
「……………………………」
長い長い沈黙。
ん〜、ファミリア?初めて聞く言葉だな〜。それってなんなの?
「なに言ってんのかわかんないけど、とにかくうちの車はポルシェだよ。」
「…………………………そう……………………」
「…………………………………」
なんとなく気まずいまま、その日はそれで帰ってもらいました。
晩、夕食のテーブルで母親にそのことについて話しました。
「今日、○○君にうちのポルシェ見せたんだけど、ポルシェじゃないって言うんだよ。ファミリアだって。なんでそんなこと言うんだろう?」
「あ〜、あれ、見せたの?あれね〜、ホントはファミリアなんだ〜。ごめんね〜、ずっと嘘ついてて」
「………」
うちの親は、別に虚言癖という訳ではないのですが、たま〜にそういう意味のない嘘をつく事があります。
その癖は未だに直らず、「これいくらで買ったと思う〜?10万円!」と言って見せられたネックレスが千円だったりとか、うん、だからどうして?その嘘に何か意味があるの?という嘘を…。
嘘をつかれて自分が恥をかいたとか、そういう事はいいんですが、あのクラスメイトの彼の、本物のポルシェが見られる!と、期待に輝かせていた瞳を思うと胸が痛いです。ごめんよ…。うちの親のく…だらない嘘のせいで、無駄な期待をさせちゃって…。私も本気で、うちのファミリアのことをポルシェだと思ってたんだよ。まさかまさか、物心ついたときからずーっと、継続的に騙されていたなんて、思いもしなかったんだよ。

世の親のみなさん。軽い気持ちで子供に嘘を教えないでください。

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